2019年4月に発生したパリのノートルダム大聖堂の火災について‥火災の経緯と、記事の後半ではかっこん訪問時の写真&感想を紹介させて頂きます。復興について考えるきっかけになれば、幸いです。
『10年前に1回だけ訪問した』かっこん夫婦ですら、今回の報道はものすごいショックです。夫婦で、朝から棒立ちでニュースを見ておりました。
もくじ
火災の経緯から
ノートルダム大聖堂は、修復中でした。完成は10年後の予定だったそうです。
昨年の10月には、第1次世界大戦の終戦から100年目を迎える記念行事の一環で、色とりどりにライトアップされた(AFPBB News)のだそうです。確かに、大戦も生きのびてきたんですよね。
出火場所は
- 尖塔周辺の足場付近から出火した
- 大聖堂の『屋根裏部屋』から、激しく燃え広がっていた
燃えていた場所があまりにも高所で、消火活動がままならかったそうです。
出火原因は
4/16当初では『出火原因は不明・失火の可能性あり』という情報。
4/18になり『(改修工事の為に設置された)エレベーターの電気回線のショートから火が出たのではないか?』と報道がありました。
まず最初に 火災を知らせる警告
- 1回目・火災確認30分前‥このときは火を確認できず
- 2回目・火災確認23分前‥木枠が燃えているのが確認でき、この時点で手遅れだった
18:50 火災発生(日本時間 深夜2時前)
⚠ この時間には入場者もおらず、作業員も退出したあとだったそうです。
19:52 尖塔がくずれる
20:11 大聖堂屋根が、2/3崩れ落ちる
22:54 大聖堂の構造が守られ、あらかた鎮火と発表
(構造が守られる=石造り部分による骨組‥が大丈夫だったということらしい)
消火活動中に隊員1人が大けがを負ってしまった。
火災発生15時間後 鎮火が発表された
火災による損害は?
2019年4月15日(現地)の火災により、こちらの尖塔が焼け落ちてしまいました。
✅ 尖塔に関しては、当時の設計図があるため復元は可能らしいです。記事の最後には明るいニュースもあります。
寺院の広報担当によると
『木造の内装は、すべて焼失する可能性が高い』
一見すると、ノートルダム大聖堂は『石造り』に見えるのですが、内部は(屋根を中心として)木造なのだそうです。実際に見ても気付きませんでした💦(外の石壁は後からできた)
✅ 宗教芸術などは、火事の被害にあう前に運び出されて無事なのだそうです。ルイ国王のチュニックなど。(キリストが処刑されたときに身に着けていたとされる『いばらの冠・十字架・クギ』など聖遺物は無事だということですよね、せめて良かった‥)
⚠️ 大きな美術品は持ち出せなかったそうです。
✅ バラ窓など、ステンドグラスがどうなったのか?翌日の報道で、3箇所のバラ窓すべて無事であると発表されました。よかった‼️
ノートルダム大聖堂の立地
パリの中心を流れるセーヌ川の中州、『シテ島』にあります。
パリの文化発展の中心であり『フランス人の心』と言われているそうで、今回の火災はフランス国民に大きなショックを与えているとのことです。
(こんな極東の田舎に居る)かっこんですらショックなんですから、現地の方のショックは図り知れません。
ノートルダム大聖堂は‥
- 『ノートルダム』とはフランス語で「我らが貴婦人」‥聖母マリアを指す
- ゴシック建築を代表する建物
- ローマ・カトリック教会の大聖堂
- ナポレオンの戴冠式が行われた
- 1991年に『セーヌ河岸』周辺の文化遺産まるごと、ユネスコの世界遺産に登録された
ノートルダム大聖堂?寺院?違いは‥
『大聖堂』=司教座聖堂(しきょうざせいどう)という、司教が座るための椅子がある(カトリック教会・教区の中心的な存在)教会のみが『大聖堂』と呼ばれる。
『寺院』=単に、教会という意味。
✅ 特別な教会であると強調できるので『ノートルダム大聖堂』と呼ぶべきでしょうか。
Google 360度ビューをどうぞ
つかんで引っ張って、空・天井を見上げることできます。雰囲気が伝わりやすいので、ご覧ください。
正面のようす。入場待ちの信徒・観光客が行列をつくっていますね。
内部のようす。今回の火災で焼け落ちてしまったという、天井に注目してください。
こちらも内部のようす。
セーヌ川からの眺めが、とても美しい。かっこんは夜にセーヌ川クルーズをした為、この美しい景色を見ることができなかったことを今でも後悔しております。
かっこんによる撮影
10年前の雰囲気をご覧ください。かっこんによる撮影です。
4月~9月|10:00~18:30
10月~3月|10:00~17:30
この絵画は無事だったろうか…
私たち夫婦が訪問した際は、人が少なく・とても静かで、幻想的でした。
ミサがあると賑わうのだそうです。
ノートルダム大聖堂、復興に向けて‥
ひとつ、気になるニュースを見つけました。
空飛ぶ伝道師!? ノートルダム寺院などで修復作業|AFPBB News
こちらの記事を拝見すると、火災発生の4日前‥4/11に、焼け落ちる運命にある『尖塔』から、『十二使徒と伝道師の彫像計16体』が修復作業のためクレーンを使って地上に下ろされたのだそうです。
これらの彫像は1860年代に寺院の大規模修復を依頼された仏建築家ヴィオレルデュク(Viollet-le-Duc)によって置かれたもので、仏南西部ペリグー(Perigueux)に運ばれ、修復作業が行われる。
彫像の修復作業中に尖塔の改修作業も行われることになっており、工事は2022年に終了する見込みとなっている。彫像は、尖塔の改修終了後に元の場所に戻される。
⚠ 火災発生4/12時点でのニュースですノートルダム寺院などで修復作業|AFPBB News
この彫像を設置して、復興が終わるという『象徴』になりますよね。
マクロン仏大統領も早々に再建を誓いました。大企業からも続々と寄付の声が上がっているそうです。
復元にかかる年月は?
一部の報道によると、復元には最低でも数十年かかるのでは?ということです。(同規模の寺院の修復に、40年かかったという例があるのだそうで)
工事の手続き、工程が複雑なので単純に工期だけのハナシでは済まないのだそうです‥火災翌日の報道では、大統領が『5年以内に美しく構築する』と言っていたそうなのですが真意は?
ノートルダム大聖堂の建築データ、4年前にデジタル化済み 再建に光|CNN
こちらの記事によると、4年前にノートルダム大聖堂建物の構造に関する細かな分析が行われていたのだそうです。
大聖堂の再建には数年かかる見通し。最も広範囲の修復が必要とみられる屋根部分は、火災でそのほとんどが焼失した。それでも大聖堂の3Dスキャンに携わる専門家は、残されたデータが梁(はり)や全体的な構造を再現する助けになると強調。「建物の隅々に至るあらゆる細部を、デジタル上で確認できる」と述べた。
先ほどは何十年もかかる‥とお伝えしましたが『再建は数年で済む』というのですか❗
なので、マクロン大統領が5年以内と強気な発言をされたのですね。
長い年月がかかったとしても、あの美しく威厳のあるノートルダム大聖堂を取り戻してほしいと願います。