前回からの続き12巻のあらすじ感想、今回は後編です❗
もくじ
#112 ラインハルト・フォン・ローエングラム侯爵 ガイエスブルグ要塞 縦深陣Ⅱ
敵艦隊に囲まれ、苦境の貴族軍。
ブラウン公:『味方にかまわず、とにかく逃げろ‼️』
貴族はみんなソレ言うんですね😅
貴族の誇りにかけて逃げたくないという者、他のやつがやられている間に逃げろと言う者。‥貴族軍は大混乱です。
✅ ラインハルト勢は、ガイエスブルク要塞までの道を『わざと開ける』ことにより、貴族軍が長く伸び、効率よく両サイドから倒すことができます。
さて。
散り散りに行動した貴族軍。
気付けば、旗艦ベルリンの周囲には味方が1隻も居ません。
ブラウン公:『盾艦‼️🛡』
呼び出された2人の盾艦の艦長たち。
盾艦艦長:『任務を全ういたします❗️』
ベルリンから盾艦、2艦が剥がれ…
艦内はゼッフル粒子が充填され…
2艦が、後方から猛追していた双璧の行く手を阻むようにして大爆発します。
爆発の威力は凄まじくても、親玉のブラウンシュバイク公をどうしても倒したい双璧。
根性で(チートすぎる)、ベルリンに追いつきます…
‥が、
そこに、ドヤるフレーゲル男爵が登場。
双璧の2艦隊に対して、貴族側も2艦隊で縦深陣による攻撃をしてきます。
貴族軍の2艦隊とは、メルカッツとファーレンハイト。ファーレンハイトはラインハルトと戦うことができ、ご機嫌です。
さすがの双璧も2艦隊の側面攻撃でボロボロになり、それでも旗艦ベルリンへの攻撃は続き…
#113 ラインハルト・フォン・ローエングラム侯爵 ガイエスブルグ要塞 惑星ヴェスターラントの叛乱Ⅰ
旗艦ベルリンが被弾した、という報がメルカッツへ。
メルカッツ:『いかん❗️なんとしてもブラウンシュバイク公をお守りせよ‼️』
双璧の両艦隊は、あと一歩というところまできてメルカッツ達の猛攻に屈し‥、
旗艦ベルリンを取り逃がします。双璧は撤退。
なんとかガイエスブルクに逃げ帰ることができた、旗艦ベルリンですが…
エリザベートのみ、亡くなってしまいました。(ハッキリとした死の描写は無し)
次期皇帝の大義名分である、大事な娘を亡くし…意気消沈のブラウンシュバイク公。
その目の前に、フレーゲル男爵・メルカッツ&シュナイダーが現れます。
公:『なぜ、もっと早く救援にこなかった、メルカッツ‼️』
ブラウンシュバイク公は、
『貴族は平民(自分より身分の低い貴族も含む)から尽くされて当然』と考えているため、当然のようにメルカッツに八つ当たりします。
若いシュナイダーは、公の勝手な言いようにブチ切れ、反論しようとします…が、
メルカッツが、シュナイダーを冷静に諌めます。
メルカッツ:『あまり怒るな ブラウンシュバイク公は病人なのだ』
『その病気を育てたのは、500年におよぶ貴族の特権の伝統だ』
『公爵はむしろ、その被害者なのだ』
『100年前ならあれで通じたのだがな、不運な人だ』
メルカッツは全てを理解した上で、冷静に自分の立場を受け止めています。
シュナイダーは思います‥
(不運なのは大貴族ではない、そんな奴らに未来を託さねばならない人々だ‼️)
(メルカッツ提督の先行きも決して明るくないだろう)
(提督だけは、なんとしても生きのびていただかねば…❗️)
シュナイダーは(自分の生死も危ういのに)メルカッツの身の安全を優先し、案じています。
さて、場面かわり…
帝国の辺境は、ほぼ全てがキルヒアイスにより平定され、地元民による自治政府が認められました。
農奴たち群衆は『貴族の支配する時代の終わり』に熱狂しています。
さて、辺境の1つ惑星ヴェスターラント。
⚠️まだキルヒアイスは、ココに到達していません
この星を支配しているのは、ブラウンシュバイク公の甥であり、フレーゲル従弟…
シャイド男爵。フレーゲル男爵と同等の立場なので、かなりの地位ですね。
シャイド男爵の屋敷へ、農奴の群衆が押し寄せています。ブラウンシュバイク公の戦いを支えるため、資金調達のために、税金を取りすぎたため抗議を受けているのだそうです。
なんとリアルな実情‥😅
シャイド男爵は、自分のしたことの何が悪いのか?と不思議がっています。そんなシャイド男爵のもとに群衆が押し寄せて…(こんなボコられちゃ、逝ってなきゃおかしい😀)
そのシーンを背後から確認し、微笑むケッセルリンク補佐官。この一連の流れがフェザーンの思惑だと分かりますね。
重症のシャイド男爵は『フェザーン商人』により救出され、数日後にガイエスブルク要塞へ到着します。
ガイエスブルク要塞では、完全な敗北を悟り、失意で動けないブラウンシュバイク公とフレーゲル男爵。
そこに、ケッセルリンクがシャイド男爵を運び入れると、シャイド男爵は公と男爵の前で息絶えます。事情を知り、激怒する2人…
公:『身分いやしき者どもが…よくも汚れた手で、甥を殺したな』
『アンスバッハ、ヴェスターラントに核を落とせ‼️ 1人も生かしておくな‼️』
男爵:『叔父上…さすが貴族の中の貴族‼️』
讃えるフレーゲル男爵。
その場にいるものは、全員ドン引き。
側近のアンスバッハですら、一瞬の間ののちに了解しました。
そこへすかさず、ケッセルリンクが割り込みます。『こちらで核を用意しますよ❗️』
不審に思いながらも、アンスバッハは任せるようです。
場面かわり、旗艦ブリュンヒルト。
ラインハルトが一連のくだりを知ります。
ラインハルトは農奴への圧政をこう表現。
『貴族が自分の領民を殺すなど…自らの手足を切りとって、どうして立っていることができよう』
(田中先生の正直な感想なのでしょう、確かにそうですね)
オーベルシュタインによると、
核弾頭を積んだ戦艦数隻が、3日前にガイエスブルク要塞を出たとのこと。
ラインハルトは『ミッターマイヤーなら追いつける』、と(当然)核攻撃を止めようとしますが…
オーベル:『お待ちください閣下』
『このままブラウンシュバイクに核を落とさせるのです。』
とんでもないことを言い出します。
#114 ラインハルト・フォン・ローエングラム侯爵 ガイエスブルグ要塞 惑星ヴェスターラントの叛乱Ⅱ
オーベルシュタインの提案に驚愕するラインハルト。
オーベルシュタインの考えは‥
核攻撃のようすを撮影し、動画を拡散する。
この内戦を手っ取り早く終結させるためには、ブラウンシュバイク公の非人道さを、平民と残った貴族たちにしらしめる必要があり、これは良い機会である…というのです。
オーベルシュタインは核攻撃させるメリットをズラズラっと並べ立て、
オーベル:『帝国250億人民のため ご決断を閣下‼️』
これに何とこたえるか、ラインハルト…
『馬鹿を言うな オーベルシュタイン‼️』
『無辜の民に犠牲を強いる私に、誰がついてくるというのだ‼️』
…たしかに、コレを良しとしてしまえば、やっていることは大貴族と同じです。
『ただちにミッターマイヤーを差し向け、敵の蛮行を阻止させよ❗️』
この決定に大いに不服なオーベルシュタイン。嫌々、『御意😑』
さて、その翌日。
ガイエスブルク要塞とヴェスターラントの中間地点に、核攻撃部隊50隻が航行中です。
そこへウォルフ艦隊が攻撃、部隊を撃破しました。
…が。
ヴェスターラントは予定通り核攻撃されてしまいます。
驚くラインハルトへ、オーベルシュタインは平然と『敵は別動隊を用意していたようです』
⚠ 要塞からの部隊はオトリ。ヴェスターラント付近の惑星に駐屯していた部隊が本隊であり、本隊が予定通りに核攻撃を行ったというわけです。
ライン:『そのような綿密な策を弄してまで、ヴェスターラントに核を落としてなんになる⁉️』
オーベル:『さあ…』
↑スミマセン・不謹慎かもしれませんが、かっこんはこのやりとりが面白い😂
オーベルシュタインは経緯など興味ありません、ナンでも良いから・とにかく動画を拡散しよう📹としつこくラインハルトへ迫ります。
⚠️ ちなみに:別動隊のとある兵士が、告発のために『核攻撃のようす』を撮影し、ラインハルト勢へ送信してきたんだそうです
核攻撃を阻止できなかったラインハルトは、200万人の命を救えなかった自分を責め、落ち込みます。
オーベルシュタインは退出しながら冷静に、
『貴族がやるにしては奇策すぎる…何が裏があるか調べよう』
フェザーン商人に対抗できるのは、オーベルシュタインだけですね。
さて、ガイエスブルク要塞。
ケッセルリンクがアンスバッハに核攻撃の成功をドヤっています。(『別動隊の策』は、彼によるもの)
アンスバッハは、ケッセルリンクを『手際が良すぎる』と怪しんでいます。
『ヴェスターラントの暴動も、お前が先導していたのでは?』‥さすがアンスバッハ‼️
『アンスバッハ家は、ブラウンシュバイク家に500年 影として付き従っている』
ニンジャ的に支えていると?😅500年ということは貴族制度の立ち上げ時からなので…ブラウンシュバイク家には、絶対に逆らえないワケですね。
さて。オーベルシュタインによる動画拡散の効果により…
民心は急激に大貴族統治から離れ…
ガイエスブルク要塞から貴族の離脱が相次ぎ…
帝国人民の総意は『ラインハルト支持』が決定的なものとなりました。
場面かわり、旗艦バルバロッサ。
キルヒアイスが核攻撃の顛末を知ります(ラインハルトは別動隊までは察知できなかった、ということも)
ジークいわく『ヴェスターラントはブラウンシュバイク公直属?の領土なので最後まで攻略を残していた』そうです。
(⚠️ どのみち、フェザーンは最後の星をターゲットにしていたハズなので、この結果には変わりないと思われます)
さて、それから数日後。
キルヒアイス艦隊がガイエスブルク要塞へ向かう途中、同行していたワーレン艦隊が一隻のシャトルを捕えました。
その中に居たのは、核攻撃に参加させられたもの途中で逃亡した兵士でした。
その男が言うには、
『ラインハルトは核攻撃を止められたハズなのに、あえてヴェスターラントを見殺しにした❗️政治的な宣伝のためにな‼️』
こう言われ、思うところがあるジーク。
(あの参謀長なら、あるいはその選択を…)
ジークは、ラインハルトに直接 問いただすつもりです。
#115 ラインハルト・フォン・ローエングラム侯爵 ガイエスブルグ要塞 黄金樹は倒れた
ガイエスブルク要塞に残る貴族の運命は、
戦死、自殺、逃亡、降伏の4つのみ。
要塞は、貴族の巨大な棺と化そうとしている。フレーゲル男爵は冷静に状況を把握しています。
さて、そんな中でメルカッツは…自室にて。
コメカミに銃口をあて、銃の引き金を引こうとしています。
そこへシュナイダーが登場。
『もしやと思いまして、さきほどエネルギー・カプセル💊を抜きとっておきました』
諦めて、銃を下ろすメルカッツ。
『こうなるだろうと想像していた そしてその通りになった』
『わしにできたのは、ほんのすこしこの日がくるのを延ばすことだけだったな』
シュナイダーはメルカッツの銃をとり、天井に向けて引き金をひくと…ビームが出ました。
驚くメルカッツ。
『そうまでして、わしに死ぬなと言うのかね 少佐』
『だか、何をやって生きろと言うのだ?
帝国のどこにもわしの生きる場所はない。』
『降伏すれば許してもらえるかもしれぬが、
わしも武人としても恥を知っている。』
(✅ ちなみに、メルカッツ妻子が要塞で捉えられてるっぽい描写がありましたが、やはりオーディンで捉えられているようですね)
シュナ:『ローエングラム候が手出しできない場所が、宇宙にはあります』
メル:『…まさか、亡命しろと言うのか? 自由惑星同盟に』
シュナイダーは、ヤン・ウェンリーを頼ろうと提案‥『だめでもともと❗️ダメなら私もヴァルハラへおともいたします😁❗️』
メルカッツは『シュナイダーは才能があり若いので、ラインハルトへ降伏しろ』と勧めますが…、
シュナ:『彼がきらいではありませんが、私の上官は提督おひとりと決めております❗️どうぞ閣下、ご決心ください❗️😆』
‥と爽やかに押されます(笑)
先ほどの、オーベルの悪魔の如き『ご決断を閣下‼👿』とは天地の差ですな(笑)
メル:『よもやこの年になって、新たな世界へ旅立てというのか…』
『わかった‥ヤン・ウェンリーを頼ってみよう』
こうして、メルカッツは無事にガイエスブルク要塞から脱出、同盟領へ旅立ちました。
さて。
残る貴族たちの選択肢は『降伏』のみ。
貴族たちはフレーゲル男爵とブラウンシュバイク公へ『降伏』を提案…すなわち2人の自死を迫ります。
なんと、フレーゲル男爵はこの流れを読んでいて(さすが貴族の中の貴族だナ~)、毒入りのワインを2つ🍷用意していました。
覚悟を決めたブラウンシュバイク公、
アンスバッハへ『ラインハルトが皇帝になるのだけは阻止しろ、必ず殺せ』と強く命令します。それを、了解したアンスバッハ。
ブラウンシュバイク公、フレーゲル男爵ともに服毒死します…🍷
#116 ラインハルト・フォン・ローエングラム侯爵 ガイエスブルグ要塞 さらば、遠き日Ⅰ
要塞に残っている貴族たちは、すぐにラインハルトへ通信、『降伏し、ガイエスブルク要塞をあけわたす』
ブリュンヒルト率いるラインハルト艦隊は、堂々とガイエスブルク要塞へ入港します。
間もなく、キルヒアイス艦隊も要塞へ到着。
今回の戦い以来初めて、ローエングラム陣営でお互いに顔を合わせます。
皆がキルヒアイスを英雄視します…が、
メックリンガーは冷ややかに分析。
『今回は、彼1人に任務を背負わせすぎた…ローエングラム候でなければできない(してはいけない?)重要な決定を、彼の才量にまかされたのは、問題ではないのか』
…なるほど、確かにそれはパワーバランスが崩れてしまいますね。
ジークはラインハルトに会うなり早々に、核攻撃を見過ごしたのか否か?確認します。
これに対し、ラインハルトは『オーベルシュタインから核攻撃を見過ごす提案は受けたが、却下した。そして200万人を救おうとして失敗した』と、事実のみを告げます。
…が、失敗したという事実があまりにも後ろめたいラインハルト(完璧主義なので)は、正論をぶつけてくるジークにイライラしてしまいます。
それなのに、キルヒアイスはしつこく問いただします、
『貴族と戦う意味を思い出してほしい、貴族社会を打ち砕くために(今回のように)民衆の犠牲を強いてしまったら…我々と貴族の違いかどこにあるのか?』
『お願いです、オーベルシュタイン参謀長をおそばから遠ざけてください❗️』
キルヒアイスは、民衆の犠牲を提案してくるような人間が、ラインハルトのすぐそばに居ることが心配なのです。
ですが、今回の件をオーベルシュタインのせいにしたくないラインハルト。理由→ オーベルシュタイン1人すらをコントロールできないと認めたくないから?(‥彼を外すことは、任命責任のある自分に対し、負けを認めることになります。)
キルヒアイスの言葉は、ラインハルト自身で良く分かっていることであり、聞くに耐えません。
ラインハルト:『お説教はたくさんだ❗️』
『キルヒアイス、この件に関して おれがいつお前に意見を求めた?』
『お前はいったい、おれのなんだ?』
こんな質問をされてしまえば、キルヒアイスは自分の思いを封じ、退くしかありません。
『私は閣下の 忠実な部下です』
つらい表情で答えるキルヒアイス。
言わせたラインハルトも気付きます。
このやりとりで、2人の貴重なものがひび割れたということを。
“次巻、心に闇が拡がる…”
2019年3月19日発売予定。
12巻の感想
最後までお付き合いくださり、本当にありがとうございます😄 お茶をどうぞ☕🍰
今回の感想‥みなさまお気付きになりましたか? リップシュタット戦役を、ほぼ貴族側の視点で感想を書くのは我がサイトkakkon.netくらいでしょう…
…というのは冗談で、メルカッツが大好きなんです😊
今回、メルカッツが大好きすぎてついつい・文章量が増えちゃいました。それなのに、書くスピードがはやい早い(笑) 私は、本当にメルカッツが好きなんだなァと実感いたしました😅
じゃ・ついでに言わせてもらっちゃいますが、今回の表紙はメルカッツとシュナイダーでも良くなかったですか⁉ダメでしたか・藤崎先生ェェェェ(T▽T)
今後に期待です💖
気付けば、ヴィルヘルミナは無傷だったようですね。良かったヨカッタ。‥ところで、ミュッケンベルガー元・元帥の老後ってどんなカンジなんですかねェ‥。あの方なら、なんだかんだで新しい時代に迎合してらっしゃいそうですよね。
では、13巻でお会いしましょう。