【ニオイがしない】高齢者の『鼻がきかない』は痴呆の兆候?

2014-11-27

こんな事例もあるんだな、というお話をひとつ。

かっこん母のサークル仲間で、80歳代のSさんという女性がいらっしゃいます。

Sさんは曲がったことが大嫌いな方で、料理も家事もサークル活動も活発にこなす完璧主義な女性です。

そんなSさんが5年以上前から、

『どうやらSさんは鼻が利かないらしい』

‥と周囲から、思われるようになりました。

なぜかというと、
Sさんの持ち物から、独特のニオイがする…というのです。

私は知らないのでなんとも言えませんが、母いわく『おうちのニオイのような‥』とのこと。

Sさんだなと分かる、独特なニオイだったそうです。

“ご本人は気付いていらっしゃらないんだな”‥と周囲の人間は、黙っていたそうです。

ついに本人が自覚する

そしてそれから2~3年後。

その方がついに、

Sさん:じつは私、ユズの香りが分からないの。だから勿体無いから買わないのよ

‥と、母とごく親しい周囲のお友達におっしゃられたのだそうです。

皆さん、ご存知でしょうか。
痴呆の初期症状の典型が、『鼻が利かなくなる』であること。

そして、さらに。
半年前ぐらい前から、

Sさん:最近、物忘れがひどくて、大変なのよ

普段とても気丈なSさんが、ポロリとこぼしたそうなのです。

私は、何年も前からSさんの経過を(母から聞いて)知っていたので、

かっこん:ああ、痴呆の症状がついにきたのか…

‥と、悲しく思っておりました。

Sさんが決断する

そして、おとといの夜。
Sさんから母に、おりいって電話がかかってきました。

Sさん:『私、ここ1年ずっと鼻が利かなかったの。(←自覚されたのはここ1年間ということか?)』
Sさん:『それでね、本で読んだら、それは単なる機能障害で1年の通院で治ったっていう事例があるっていうの。』
Sさん:『だから、早く耳鼻科で診てもらいたいって思うんだけど…かっこん母さん、良い耳鼻科をご存知ない?』

そこで、母は評判の良い『O耳鼻科』を紹介いたしました。

Sさん:『明日、早速・行ってくるわ、ありがとう』

私、昨日1日ドキドキでした。

果たして、どんな結果がでるのか。

気丈なSさんが、結果にショックを受けないか。

Sさんの報告は?

Sさんは初診を受けた夜に、結果をメールで報告してくださったそうです(イマドキの80代はメールで報告されます)

結果は『単に、鼻の機能的な障害である』とのこと。

それを聞いて、私と母で安心したと同時に、ビックリいたしました。

ザックリとした説明しか聞いておりませんが、障害の内容は、

  1. 『嗅覚を感じる穴』が炎症してふさがり続けた結果、
  2. 石灰化して詰まってしまった。
  3. そのせいでニオイを感じることができない

‥のだそうです。

早ければ完治できていた?

いつからニオイを感じないか?と先生から質問されて、

Sさんは1年前からですと返答すると、

O先生:『1年前から!?…それは長いですね、それだと完治は難しいかもしれません』
(ホントは5年前からですよね…(^^;)

⚠ 症状が出たのちにすぐに通院していれば、完治できた可能性があるようです。

祖父母・父母さまが『鼻が利かないのでは?』と思われたら、ぜひ耳鼻科へ来院されるようすすめてください❗(できるのなら、付き添ってあげてください)

Sさんの反応は?

ちなみに、Sさんはこの結果にホッとしていたようです。

『とっても良い先生を紹介してくださってありがとう』とおっしゃられていたとのこと。Sさんも頭のどこかに、痴呆の心配があったのでしょうか‥

今回の件に関しては、痴呆がどうとか脳萎縮がどうとかいう話にならず、単純に嗅覚を失うというハナシで良かった…というお話でした。

Sさんは今後、週一程度で通院されるみたいです。

外科的なことは、ご高齢だからということでされないようです。

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