小学生・低学年の子どもに、日記を書かせると‥。
何も考えずに『文章をいきなり書こうとする』と、まったく筆がすすまない or 中身のない内容になりがちです。これはオトナでも言えること。
『中身のある日記』を完成させるため、まずは日記を書く準備(日記の下ごしらえ)から始めてはいかがでしょうか。
今回の記事では、下ごしらえをお手伝いする【日記ネタシート】を用意いたしました。記事最下部にてダウンロードできます。
でも・その前に。
何のために日記を書くのか?日記を書く意味を、親子で理解する必要があります。
『日記』という宿題
小学1年生の息子と私の、日記の宿題の際のやりとりをご覧ください。
息子は、旅先でのできごとを『家族しか分からないような表現』で書きました。
私は『息子のこの文を、何も知らない先生が読んで分かるかな?』と不安に思い注意しました。が、息子は『提出した日記を先生が読んで、何かを思う』というところまで、想像できていません。
『宿題の日記』を書く意味は?
📌さて『日記を書く』と一言で言っても‥。
普通は、自分だけが読むものとして『日記を書く』ものです。自分だけが読んで、なんとなく分かれば良いものですよね。
ところが『宿題の日記』は、提出先である『先生が読むもの』です。読み手が存在するというのが大きな違いです。
自分以外の他人に、ゼロから内容を伝える必要が発生します。
『日記』というよりは、読み物‥『作文を提出する』というニュアンスになりますね。
『宿題の日記』は、読み手を意識して、伝える努力をしなくてはなりません。
(指導者サイドが)宿題で日記を書かせる目的は、相手に、自分が伝えたいことを『文章で表現して伝える練習』をさせることです。この目的を、まず親子で理解してから取り組みましょう❗
では、『伝えるため』にはどうすれば良いか?具体的に考えてみます。
日記を書きだす前に、考えよう
【書く前に、考えよう】
- いつ?
- どこへ?
- 誰と?(交通手段)
- 何があった?何を見た?
- 何をした?
- どう思った?
以上を、まずは文章にせず、項目として書き出します。こちらの【日記ネタシート】をつかって書き込んでください▼
【日記ネタシート(名前は思案中/^^;)】
項目をひとつずつ、みていきます。
➀ いつ?
日記を書いた日付けからみて、いつの出来事か?
例)『きのう、』、『(かなり以前の話なら)●月●日に、』
➁ どこへ?
日記の内容の場所。
例外)場所が分かりきっている場合は書かない。『夕ごはんをつくった』なら当然、場所は『自宅』なので書く必要がない。
➂ 誰と?(交通手段)
どこかに行ったなら、交通手段も書いたほうが良いと思えば書くこと。車・電車・自転車‥
例外)書く必要が無いと感じれば、省略してよい。
➃ 何があった?何を見た?⚠最重要
ここではできるかぎり、見たことをたくさん思い出して箇条書きにする。
『起こったこと・見たこと』の説明ボリュームが多いと、豪華な作文になります。しっかり時間をかけて思い出しましょう。
⚠たくさん書くのは良いが、本番で書くときに『いちばん言いたい出来事』がドレなのか分かるようにしておいてください。どうでも良いことに埋もれて、最終的に話のピントがボケないようにすること。←‥私、耳が痛いです(T▽T)
⚠複数のモノを箇条書きする場合は、代表的なものを3つほど書いて、あとは省略するとスマートです。例)『バナナ、リンゴ、ブドウ、ほかにもたくさんありました。』
➄ 何をした?
そこで『自分・家族・同行者など』は何をしたのか?こちらもできるかぎり『やったこと』を思い出して、書くこと。
『したこと』プラス、そのときに思ったこと・感じた気持ちも加えて書くことができれば、なお良いです。
➅ ラスト:どう思ったか?
これまでの締めくくりに『しっくりくる』ような言葉で終わらせる。
日記の量が1ページだけで良いなら、『たのしかったです。』だけで終わらせて良いと思います。
2ページ以上ならば『◎◎で、◎◎でした。◎◎◎◎です。』くらいのフレーズで最後・納まると、ストンと綺麗に終わった感じがします。
例)『にぎやかで、とてもたのしかったです。またいきたいとおもいます。』
‥良くある締め方です。気を付けないと、ワンパターンな終わり方になるので多少のアレンジをしましょう。
提案例)『とてもたのしいところだったので、先生もぜひ、こんどいってみてください。』
5回に1回ぐらい、先生に球を投げてみましょう。
今回、息子が実際に書き込んだ内容です。
ネタシート使いかたの手順
~ 使いかたの手順 ~
1⃣ 思い出す作業に専念する。
ママ・パパが、思い出す作業を手伝うのも良いと思います。撮った写真を見返したり。(親御さんが主導権をにぎると、子どものヤル気が落ちるので気を付けて)
2⃣ 思い出したら、『日記ネタシート』に書き込ませる。
本番でお子さん自身で見て・内容が分かるように、ゴチャゴチャしないように書き込ませましょう。メモ書きの練習のつもりで。
3⃣ 『日記ネタシート』への書き込みができたら、本番のノートに記入していきます。忘れないうちに、すぐにやりましょう。
4⃣ 自分のつくったネタを使って、文章を組み立てていきます。
できるだけ(組み立てる作業を)お子さんに任せてみてください。文のつなぎ方など、困っているようなら口を出して。
この方法を何回かやっていくうちに、お子さん自身で(頭の中で)ネタをまとめて文章を仕上げていくクセがついていくと思います(そう思いたい)。
⚠画像ではかなり薄いグレーですが、印刷すると学習帳の濃さになります。
以下から、かっこんの感想(グチ?)に続きます。
今回の発端
今回なぜ【日記ネタシート】が必要になったか? ‥私の小学1年生の息子は、毎週末で、日記の宿題があります。恐らく、小1の皆さんは同じですよね。
同学年の他クラスの先生は『単に日記を書いてくれば良いだけ』なのですが、
まだ授業で『日記の書き方』を教えてもらっていないというのに、
‥と、『とあるお子さんの日記を丸々プリントアウトした学級便り』が配布されたのです。そんなン急に言われましても、ムチャブリが過ぎますって。
私の息子は、幼稚園時代から『表現すること』がニガテです💦
ましてや・『学校で習っていないことをやれ』というのは酷、というものです。
そこで、どうすれば子どもが『自分のチカラで考えて、文を作る』ことができるか?、私はどう手助けできるのか?を考えました。
ネタシートを作ってみました
その結果。
オトナが作文で悩んだ特に実践する方法である、
‥というスタイルが、小学1年生の日記・作文にも通用できないか?チャレンジしてみたくなりました。
📝実際に、息子にこのやり方をためしてもらうと‥、
始めのうちは、私につきあってイヤイヤ思い出しながら【日記ネタシート】に『材料』を書き込んでおりました。
ネタシートに書き込み終わって、いざ・日記帳に書く各段階になると、
パズルのピースをはめていくように、ドンドン日記を書き進むことができました。しかも楽しそうに❗(組み立てる作業が楽しいようです)
こんなに『筆が進む』息子を見るのは初めてで(笑)、ビックリいたしまして‥。
このやり方が、全てのお子さんに通用するわけではないと思いますが、上手くいけば儲けモン⭐️くらいに思われてお試しください。
補足
📌情報を伝えるために『5W1H』を駆使しようというのが有名ですよね。
When(いつ)Where(どこで)Who(誰が)What(何を)Why(なぜ)+ How(どのように)
【日記ネタシート】は『5W1H』をできるだけシンプルに、日記のスタイルへ当てはめました。改良の余地はあると思います、予告なく変更予定。
📌➃『何があった?何を見た?』と➄『何をした?』は、書くネタによっては融合してしまっても良いと思います。最終的にどうまとめるか?は、親御さんがうまーく誘導してあげてください。
‥ひとまず以上です。やっていくうちに、内容を改良してゆく予定です。多くの方にご活用いただければ幸いです😁